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終の棲み処 誰の手借りるか

 「終(つい)の棲(す)み処(か)」への関心が高まっています。やっと手に入れた我が家で最期を迎えるはずが、子供はあてにできない、あるいは子供がいない高齢者が増えているためです。そうした人たちからの相談は、70歳代半ばから多くなってきます。

 自宅でヘルパーさんに来てもらいながら頑張る、子供の近くに引っ越す、介護付きの住まいに移る――。選択肢は様々ですが、大事なことはどの選択が自分に合うかということです。

 自宅で住み続けるには、安全な住まいの環境はもちろん、困った時すぐに助けてくれる人がいるかどうか。何よりも重要なのは、1人でもさみしくない暮らしができるかどうかです。

 一方、早めの住み替えが適した人もいます。家族がいない、持病がある、家事が苦手といった人たちで、住み替えの準備は自分でしなくてはならないので、体力のあるうちに行動を起こすことが必要になります。

 ぎりぎりまで自宅で生活し、介護施設に移り住む方法もあります。この場合は、自分の決断というより、家族が判断することが多くなるので、家族との関係が良好な人にお勧めです。住み替え年齢は、現在では、80歳前後になっています。

 私たちは誰かの手を借りながら人生の幕引きをすることになります。誰の手を借りるのが一番よいのか――。まずはこの点から考えなければなりません。(池田敏史子(いけだとしこ)、NPO法人「シニアライフ情報センター」代表理事)

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